憧れのパリ。素敵なホテルに泊まり、コンシェルジュにおすすめを聞いて本場のフランス料理に舌鼓を打つ。他にもパリは、美しいものやおしゃれなものが満載の街です。

ホテルのコンシェルジュおすすめのレストランでは、チップはどのぐらい出せばよいのか?コンシェルジュにもチップは必要?パリのホテル滞在中に他にチップが必要な場面とは?日本にはないチップの習慣については、不安に思っている人は多いと思います。

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「チップ」は奥深いテーマです

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旅行中に、状況に応じてスマートにチップを出せるようになれば、旅の上級者と言われます。でも、何十回も海外旅行をしている人でも、毎回必ず上手にできているわけではないようですよ。

チップの習慣がある国の人でさえ、どうするべきか迷うことはよくあるそうですから、海外旅行回数が浅い人には難しくて当然ですね。

チップの習慣は、時代とともに変わっており、対処方法の正解はひとつではありません。たびたび議論もされていますが、共通しているのは「必ず『いらない』と言う人と『いる』と言う人がいる」こと。

だから調べれば調べるほど混乱してしまいます。旅行で訪れる者としては「最低限、旅行先の国の人たちに失礼のないように、どうすれば無難なのか」は知っておきたいところですね。

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そもそもフランスはチップの習慣がある国?

調べてみたところ、過去にはチップがたいへん重要で、カフェのギャルソンの報酬はほとんどがチップという時代もあったようです。

近頃は労働者の人権の見直しや労働環境の改善がされたことで、報酬はチップの額に左右されない定額となり、お店側が顧客にサービス料を明確に請求するように変わってきているとのこと。

現在は、レシートに「サービス料込」との記載があるお店も増えていて、このようなお店ではチップは必要がないと考えてよいようです。

なお、なんでもかんでも「サービス料込」とされて理不尽に払わされるわけではなく、例えばカフェでコーヒー1杯飲むのでも、カウンター席に座れば、ギャルソンのサービスを受けないことで料金が安いそうです。

このような価格設定からも分かるように、フランス人はたいへん合理的で、義理人情といった考え方が薄いことも、旅行するにあたっては覚えておいたほうがよいかもしれません。

ちなみにフランスのチップの習慣は、完全になくなったわけではなく現在も一部残っているそうです。レシートが出てくる状況ではないところで、特に「自分のために誰かが特別に動いてくれた」ようなときには、チップは必ずあげたほうがよいようです。

善意でやってくれるわけではないため、受けたサービスの対価は支払うべきなのだそうです。とはいえ、支払うべきサービスを受けたのか判断が難しいことも多々ありますね。

旅行中には、「どうするべきか迷った時には、基本的には出す。受け取ってくれたらあげる。」ようにするのがよさそうです。

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パリ旅行でチップが必要な場面とは

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旅行中、どんなときにチップをあげることになるのか、実際の旅程を思い浮かべながら考えてみましょう。まずは空港からホテルまでの移動。

パッケージツアーで送迎してくれる場合や公共交通機関を利用した場合は必要ありませんが、タクシーを利用した場合は最初に迷うところですね。

パリのタクシーのチップは基本的に必要ありませんが、ドライバーが荷物の積み下ろしを手伝ってくれたり、車中話が弾んでおすすめを教えてもらえたりしたような場合には、料金の端数を切り上げる程度のチップはあげると、お互い気分がよいでしょうね。金額の目安は1~2ユーロだそうです。

ホテルに着いてからのチップは、ホテルのランクによるそうです。フロントにスタッフが1人だけといった中級ホテルでは、ハウスキーパーへのチップ以外は出す機会はないでしょう。

これが、ベルマンが荷物を運んでくれるような高級ホテルになると、チップを出す機会はさまざまあるようです。

荷物を部屋まで運んでもらったら荷物1つにつき1~2ユーロ。チェックイン前やチェックイン後の時間に荷物を預かってもらうときは、荷物を受け取るときに1つにつき1~2ユーロ。

ハウスキーパーへのチップはベッド1つにつき1~2ユーロなど。最高級ホテルの場合は、もっと多めがよいようです。

なお、パリのホテルのピローチップについては「必要ない」との意見が多いようですが、ホテルにもよるようです。

チップを置かなければちゃんと掃除してくれないハウスキーパーも実際にいるようなのです。このためまずは一度置いてみて、受け取ってちゃんと掃除してくれたら翌日以降も置けばよいし、そのまま残っていたらいらないのだと判断すればよいと思います。

他に、夜遅くに到着したときなど、外に食事に出るのは面倒で、ルームサービス済ませたくなることもあるでしょう。

料理を運んできてくれた係にチップをあげるべきかどうかは、ルームサービスのメニューで「サービス料」の扱いがどうなっているかを確認するとよいようです。

サービス料が別途請求される旨の記載があれば渡す必要はなく、記載がないようなら、部屋の中に料理を運んでもらったあとに1ユーロ程度渡せばよいようです。

ホテルのコンシェルジュはどんなことをしてくれるの?チップはどのぐらいあげるべき?

日本人は普段から身の回りのことは自分でする習慣が身についており、何か必要になっても調べ方や手配方法を心得ている人が多いので、旅行中にホテルのコンシェルジュに何かをお願いする機会はあまりないと思います。

人にやってもらうことに慣れていなくて頼みづらい、という理由もありますね。

ということで、無理してまでお願いする必要はないのですが、コンシェルジュは基本的に「どんなことでも」してくれるそうです。例えば、突然思い立ったパリからの小旅行の手配全般。

オペラのチケットの予約、予約が取りづらい星つきレストランの予約、観光地までの道順の相談などなど。コンシェルジュとはまた異なりますが専任のバトラーがつくようなところになると、到着後の荷解きや帰国の荷造り、下着の洗濯のお世話までしてくれるそうですよ!

難しいお願いをすることになったときには、チップは弾みたいものですね。

どのぐらいの金額のチップをあげたらよいのか?については、手配をお願いすることで金額が発生することになるものは、その金額の10%程度と覚えておくと無難だと思います。

観光の相談に乗ってもらったときには、時間や内容次第でしょう。何度も軽くお世話になったような場合には、ホテルを出る日にまとめて渡す方法もあるようです。

パリのカフェやレストランでのチップの相場とは

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パリのカフェで、クロワッサンとカフェ・オレの朝食…憧れますよね。また観光やショッピングの途中に一休みなど、パリ市内のカフェは、道に面した外のテーブルもあって入りやすく、利用機会は多いと思います。

ディナーに利用するレストランのチップも、料金の5~10%と言われていますがこれは目安で、カフェなら少なめ、高級レストランなら多めにしたほうがよいようです。いずれも、金額の端数を繰り上げてキリのよい金額で支払うのが一般的だそうです。

トイレのチップはチップというより利用料

もうひとつ、金額は小さいけれど、日本人がパリで大きく戸惑うことになるのが「トイレのチップ」だそうです。

入口に小皿が置かれていたり、係員が座っていたりする、とのこと。これはチップというよりは利用料に近いものだと考えて、1回につき50ユーロセントぐらいおいて入ればよいようです。

まとめ: チップを出す状況も相場も、場面により異なる

チップが必要となる主な場面をいろいろと挙げてみましたが、いかがだったでしょうか。状況も相場も一律ではなく、臨機応変にしていかなければならないことが分かりました。

やっぱり難しい…?ときには出さなかったことを後悔したり、多くあげすぎたと後悔することもあると思いますが、でもそこはご愛嬌です。

失敗も経験しながら少しずつ上手にできるようになっていくものだと思いますから、あまり難しく考えずに、まずはパリ旅行を存分に楽しみましょう!