電子レンジは今や私たちの生活に欠かせない生活必需品です。家にあり、職場にあり、スーパーにあり、私たちの生活に密着した家電です。
手軽に料理を作るにも、暖かい料理を食べられるようにするにも、扉を開けて「チン♪」するだけで叶えてくれる便利な電子レンジ。しかしその手軽さとは裏腹に危険な面も持っています。
たとえば、電子レンジでのアルミホイルの加熱。
アルミホイルはアルミという名の通り金属でできています。ホイル焼きやお菓子作りなど料理に用いられるアルミホイル。しかし、アルミホイルをを電子レンジで加熱すると、とても危険な事態になります。
電子レンジの危険な使い方について、解説します。
電子レンジでアルミホイルなど金属を加熱すると危険?
電子レンジでアルミホイルなど金属を加熱するとなぜ危険なのでしょうか。
電子レンジは、マイクロ波という電磁波を使ってものを温めます。マイクロ波はアメリカで軍用レーダーを開発している最中に、レーダーを開発する技術者のポケットの中のチョコバーが溶けたことから発見されました。マグネトロンというレーダーの部品がマイクロ波を発していて、そのマイクロ波がものを温める力を持っている、ということがわかったのです。この発見をきっかけに、電子レンジは開発されました。
軍用というと危険や怖いイメージを持ってしまいますが、きっかけになったのはチョコバーだと思うとなんだか可愛らしいですね。
電子レンジは食品中の水分をマイクロ波で急速に振動させることにより温めることができます。
アルミホイルは金属だし水分なんて入っていないんじゃないの、と思われるでしょうが、マイクロ波は水分だけを振動させるのではなく、アルミホイルに含まれる「電子」も振動させます。
アルミホイルなど金属に電子レンジのマイクロ波が当たって電子が急速に振動すると、火花となって電子レンジ内で散ることがあります。これには条件があり、電子レンジで加熱中に内部にアルミホイルなど金属が触れてしまったときや、アルミホイル同士がくしゃくしゃだったり折り重なっていたりしている状態で加熱するとより火花が出やすくなります。
アルミホイルなど金属はマイクロ波を反射しますが、これは電子レンジの故障の原因になり危険です。お弁当に使われるアルミホイルの仕切りカップなども電子レンジで加熱すると火花を発することがあります。
電子レンジを危険なく使うためにも、アルミホイルなど金属は加熱しない方がいいでしょう。
その他の電子レンジの危険な使い方
電子レンジでゆで卵を加熱すると、卵が爆発して危険だということは有名な話です。
電子レンジは食品の内部から温め、水蒸気が発生します。卵のように殻や膜のある食品は水蒸気の逃げ場がなくなってしまうため、爆発に至るというわけです。爆発していなくても、少し触れるだけで破裂し、熱い黄身が飛び出すことがありますので、非常に危険です。
また、普通はしないと思いますが、電子レンジでシャープペンの芯を加熱すると、燃えます。
シャープペンの芯は炭でできています。電子レンジについた汚れは、放置しておくと炭のようになります。つまり、電子レンジの汚れが炭化しても掃除せずに使い続けていると、発火の危険性があるのです。炭が燃えるというのはバーベキューや七輪を想像してみればよくおわかりになると思います。室内で思わぬバーベキュー状態が発生する前に、電子レンジはこまめに掃除しましょう。
まとめ
電子レンジは使い方を間違わなければ大変安全な家電です。
危険な目に遭わないように、説明書をよく読みこんで電子レンジを使いましょう。