アレルギーの症状を訴える患者さんは、年々増加傾向にあるそうです。
食生活の変化や、住環境の変化、遺伝的なことなど、いろいろなことが考えられるそうですが、患者さんやそのご家族は日々の生活で気を付けなければならないことが多く、苦労なさっているようです。
アレルギーから引き起こされる「咳」も例外ではありません。
アレルギーが原因の咳にはどんな特徴があるのか知っていますか?
子どもがアレルギー性の咳をしていると、本当にかわいそうですよね!
大人でも辛いのに、小さい子どもがひどい咳をしていたら、見ているだけでも心が痛くなります。
今回は、アレルギーが原因の咳にはどんな特徴があり、子どもにはどんな症状がでるのかを調べてみました。
そして、アレルギーの原因として多く知られているハウスダストやダニをなくす上手な掃除の仕方をお伝えしようと思います。
アレルギー性の咳の特徴とは?
どんな特徴があるの?
・気管支ぜんそく・・・ゼーゼー、ヒューヒュー(喘鳴)があります。呼吸がしづらくなります。
ハウスダストやたばこの煙などの刺激物質を吸い込むことで、気管支に発作が起きて狭くなります。
・咳ぜんそく・・・喘鳴がなく、乾いた咳で痰が絡まないことがほとんどのようです。
風邪のあとに咳がいつまでも長引き、春や秋などの季節の変わり目に症状が出たりするようです。
咳のでる時はいつ?
・気管支ぜんそく・・・夕方から朝方にかけて出るようです。
・咳ぜんそく・・・夜間や早朝に多いようです。
子どもがなるとどうなるの?
アレルギーのある子どもがいるママさんに聞いた、ぜんそく症状の特徴とは?
YUKIさん 2児のママ(小3、小2)
【何のアレルギー疾患があるの?】 下の子が1歳の頃から、アトピーと気管支ぜんそくになっています。 ぐったりしていたことがあり、咳をしてたし風邪かな…?と思いつつ、病院に行ったらぜんそくの発作が起きていたことがあり、びっくりしました。 【掃除などで気を付けていることはある?】 お布団を干したり、たまに布団乾燥機を使ったりしています。 季節の移り変わりの時期にアレルギーが子どもに出やすいので、子どもの様子を見てて、それっぽいなと思うと、すぐに食べ物に気を付けてます。 アレルギー体質検査を受けてみた時、はっきりわからなかったけど、原因になっているっぽい食べ物は避けるようにしてます。 アトピーの子どもがいて思いますが、なぜか、男の子が多いように思います。 |
アレルギーの咳による、子どもの症状
・ぜんそく・・・息づかいから、ゼーゼー、ヒューヒューという特徴的な音が聞こえます。
乳幼児の子どもは息苦しさを言葉に出して伝えにくいです。
泣いたり、不機嫌になったりします。
日頃からゼーゼー、ヒューヒュー(喘鳴)していないか、よく観察してあげることが重要です。
・咳ぜんそく・・・はしゃいだ後、走り回った後や布団の上でバタバタ騒いだ後に、咳を連発するのが特徴です。
夜中から明け方にかけて咳が出て、寝ると咳が止まってきます。
梅雨時や秋の季節の変わり目に咳が出始めることも大きな特徴です。
アレルギーの原因を取り除く上手な掃除の仕方とは?
起きてすぐ!または帰宅してすぐ!
アレルギーの原因となるダニやハウスダストなどの目に見えない小さなホコリは、空気が動くと舞い上がってしまいます。
家族が寝ている間や外出中は空気の動きがほとんどないので、ダニやハウスダストは床に落ちています。
ダニやハウスダストが舞い上がらないように、高い場所から低い場所へ順番に雑巾やモップで静かに拭いていきましょう。
いきなり掃除機をかけると、掃除機の排気でダニやハウスダストを舞い上げてしまいます。
掃除機をかけるときは窓を開ける!
窓を閉めたまま掃除機をかけると、掃除機の排気でダニやハウスダストが舞い上がって部屋中に広がってしまいます。
子どものぜんそくや咳の起きる原因となってしまいますね。
掃除機をかけるときは、窓を二カ所開けて、空気が流れるようにしましょう。
布団や枕を干したら掃除機を忘れない!
布団や枕は、アレルギー、咳の原因となるダニが大繁殖しています。
枕カバーや布団カバーを頻繁に洗濯するのと同時に、お天気の良い日は天日干ししましょう。
このとき、布団たたきで布団をバンバン叩くのはやめましょう。
叩いてもダニは死にませんし、布団の中綿や羽毛が傷んでしまいます。
布団たたきは、布団を叩くためではなく、布団の表面についたほこりを払うためのものなんですね。
天日干しが終わって取りこんだ後には、掃除機でダニ退治を忘れないようにしましょう。
ダニは50℃以上で死滅する特徴があるので、布団乾燥機を使うのも効果的ですね。
ダニやハウスダストを発生させないためには?
日ごろの掃除とあわせて、ダニやハウスダストが発生しにくい環境を作ることが大切です。
ダニの特徴は、高温多湿の環境を好んで繁殖することです。
湿気がたまりやすい押し入れやクローゼットなどは除湿剤を使ったり、扉を開けて空気が動くようにしましょう。
ハウスダストのひとつでもあるカビは湿度60%以上になると発生しやすくなります。
空気の乾燥を防ぐために加湿器を使う季節だとしても、一日の中でほんの5分でいいので換気をしましょう。
起きた直後の布団は、思っている以上に湿気がたまっています。
すぐに布団をたたむのではなく、掛け布団を半分めくった状態で、布団の中を乾かしましょう。
また、最近はハウスダストに効果のある空気清浄機も多くありますので、フィルター掃除を定期的に行って清潔な状態で使うようにするといいですね。
さいごに
東京都では、気管支ぜんそくなどのアレルギー疾病のある18歳未満の子どもを対象に「東京都大気汚染医療費助成制度」という医療費の助成を行っているようです。
一定の要件を満たしていれば、助成が受けられます。詳しくは市区町村の担当窓口に聞いてみてください。
東京都以外でも、同じような内容の医療費助成を行っている区市町村もあるかもしれないので、聞いてみることをおすすめします。