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香港に旅行に行くというときに気になるのがチップ。日本にはない文化ですから、チップってどんなときに渡すの? 相場はどのくらい?と疑問になりますよね。

アメリカやヨーロッパでは、レストランはもちろんのこと、ホテルのドアマンやコンシェルジュにもチップをあげたりするとか。とにかく、何かをしてもらったら、チップを渡すのがあたりまえのことだそうです。

では、香港ではどうなのでしょう。どんなときにチップを渡さなければならないのでしょうか。ホテルの部屋では? レストランでは? タクシーに乗った場合は? チップの相場は? いくら渡せばいいのでしょうか。

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もう一つ気になるのが、香港でホテルを選ぶときのコツ。立地から見たときの香港ホテルのおすすめは? そのホテルの安い時期は? 香港のホテルを選ぶには、どんなところに気をつければいいの? ホテルの宿泊費が安い時期は? いろいろと気になるので、くわしく調べてみました。

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1.香港のホテル、チップはなぜ必要なの?

海外旅行に出ると、さまざまなシーンでチップを渡しているのを目にします。どんなときに、いくらぐらいを渡すのが常識なのでしょうか。香港は中国なのに、チップを渡さなければならないのでしょうか。

香港は、1997年にイギリスから返還されました。つまり、それまではイギリス領であり、英国式の習慣が浸透していたエリアだったのです。香港では、道路や地名、建物名などは英語表記されています。

しかも、米語ではなく英語。地名などはイギリスゆかりのものが多く、英語と中国語(繁体字・広東語)で表記されています。

英語で書かれているなら、わかりやすいのでは? と思いがちですが、香港で使われている英語は私たちが普通に学んでいる米語ではありません。英語と米語は違うところが多く、米英辞典があるほどなのです。

では、英語と米語はどんなところが違うのか、その違いをちょっとだけ見てみましょう。

たとえば「センター」。米語では“center”ですが、英語では“centre”と表記します。広東語では“中心”と書かれています。では、香港の街中で見かける“subway”とは、どのような意味でしょうか。

米語では「地下鉄」を意味しますが、英語では「地下道」です。“Subway”の文字が見えたから、地下鉄だと思って階段を降りていったら、単なる地下道だったというのは、香港ではよくある話。

このようにイギリス文化が根づいた香港では、英語表記があたりまえなので、日本人にとってはわかりやすいところもありますが、米語との違いで混乱することもある、というわけです。

そして、英語の流入と同時に入ってきた代表的なものがイギリス式食事、チップの習慣、そして洋式トイレですね。

香港の有名なホテル、「ペニンシュラ」では、1階のロビーで英国式の本格的なアフタヌーンティーが楽しめます。これはイギリス文化そのものですね。では、チップの習慣としていつ、どこで、どのくらいの金額を渡せばよいのでしょうか。

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2.香港のホテルではどんなときにチップが必要?

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チップの習慣も、イギリス文化のなごりです。たとえば、ホテルやレストランのトイレでは清掃する人が常駐していることがあります。

手を洗った後、ペーパータオルや布のタオルを渡してくれることも。こうしたときに、2~5香港ドル程度を渡しましょう。

ホテルのベルボーイは、荷物をフロントまで運んだり、客を客室まで案内したりします。そのとき、荷物を部屋まで運んでくれたり。その場合は、荷物1個につき、10H$を渡しましょう。

部屋に入ったら、初日宿泊の朝、ベッドメーキングのお礼にチップを渡す人が多いようです。では、どのようにして渡せばいいのでしょうか。

3.香港のホテルでは枕銭はいくら必要? そして渡し方は?

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泊まった翌朝、部屋を出る前にピローチップ(枕銭)を用意しましょう。これは、ベッドメーキングのためのチップで、香港のホテルでのチップの相場は、一般的には一人分として5~10H$となります。それを毎朝、置くようにしましょう。

問題は、そのチップをどこに置くか、ということです。サイドテーブルの上? イスの上? それとも枕銭というくらいだから、枕の下? 答は、いずれもまちがいです。

サイドテーブルの上に置かれたお金はチップではなく、私物と判断されます。もし、チップとして置くのであれば、メッセージカードなどに「多謝(広東語で「ありがとう」の意味)」などと書いて添えておくなどしましょう。

イスの上に置かれたお金は、チップではなく、忘れ物と判断される可能性が高いので適しません。チップを枕の下に置くのは、わかりにくいので、枕の上に置くのが無難です。枕の上に置かれた小銭は、チップとして受け取ってくれるでしょう。

香港のホテルに2泊3日する場合、チップの相場は、1日一人分として5~10H$。初日に宿泊した翌朝に人数分のチップを枕の上に置けばいい、と思っていませんか。そして、最後の日に、余った小銭をまとめて置けばいいのでは? と思っていませんか。

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じつはこうしたチップの渡し方は、じょうずとはいえません。なぜなら、帰りの最後に渡しても、チップを渡した恩恵が得られないからです。では、どのように渡せばよいのでしょうか。

枕銭を置くなら、「最初の朝に多めに置く」のがポイントです。初日なので、小銭がないかもしれません。それなら、一人3.5H$として2日分プラスアルファをお札で置きましょう。

多くない? と思っても、トイレットペーパーの補充やタオル交換などを快適に仕上げてくれるはずです。

枕銭を置くのは日本人だけ、という話もありますが、香港のホテルではチップとして枕銭を置くのはあたりまえになっていますから、ちゃんと置くのがおすすめです。

そんななかでも、香港の人にとってはチップとしてもらって困る、ということがあるので、それがどのような場合なのか知っておきましょう。

4.香港の人がもらって困るチップとは?

香港のホテルの人が、いくらたくさんもらっても困るチップというものがあります。それは、香港ドル以外の硬貨。それが日本の硬貨であれ、米ドルの硬貨であれ、香港ドル以外の硬貨はもらってもかえって困るお金なのです。

その理由は、どんなに大金になっても、硬貨は香港ドルに換金できないから。お札でなければ両替することができません。香港のホテルでは香港ドルの小銭がなかったからといって、日本の硬貨を渡すのはやめましょう。

かえって迷惑になります。あらかじめ、小額紙幣や小銭を用意しておくのがいいですね。

5.レストランではチップの相場はどのくらい?

香港のホテル内にあるレストランであれ、街中にあるレストランであれ、合計金額の10%程度のサービス料が加算されていることがあります

請求書にサービス料の文字があれば、加算されていますから、こんな場合、チップは必要ありません。

でも、支払いをすませてお釣りをもらったとき、小銭を残しておく、というのがスマートなチップの渡し方です。いずれにしてもチップは感謝の気持ちですから、不快な思いをしたのであればムリに渡す必要はありません。

6.食堂的なお店やファストフード店ではチップは不要?

「粥麺専家」と書かれたお店や「開飯(オープンライス)」のお店、屋台などのほか、日本でも見かけるファストフード店 (「快餐店」と看板に書かれています)や、地元のバーガー店(「漢堡包」)などではチップは不要です。おつりはしっかり受け取ってくださいね。

7.タクシーにはチップは必要なの?

香港のタクシーへのチップについてですが、タクシーのローカルルールとして、トランクに入れた荷物一つにつき5~10H$取られることがあります。メーター以上の料金を請求された場合は、荷物のことを思い出してくださいね。

また、タクシーに乗ってから、目的地まで遠回りしているのでは? と疑いたくなるときもありますが、それは香港には一方通行が多いため。

また、九龍側から香港島へ行く場合、またはその逆の場合も海底トンネルを使用します。海底トンネルの通行料は有料なため、タクシーの精算時にはその分の料金が加算されます。タクシーによっては、戻るための料金を請求される場合も。こうしたときは、わりきって支払いましょう。

8.香港のホテル、おすすめの立地は?

香港のホテルは、大別すると、オーシャンビュー型、繁華街型、郊外型とあります。料金もオーシャンビュー型が最も高額な場合が多く、郊外型は格安ツアーなどに使われることが多いホテルです。どのホテルがよいのかは、あなたの旅のスタイルによりますね。

たとえばあなたの香港旅行の主な目的を考えてみてください。ブランド品のショッピングなのか、ローカルファッションのショッピングなのか、チャイニーズレストラン・グルメなのか、とにかく観光なのか、町並み散策なのか。

香港ディズニーランドへ、あるいは美術館めぐり、遠出して香港の田舎散策……、といろいろあるはず。その主な目的と計画によって、ホテルの立地を選ぶのが便利です。

「ブランド品を買いたい」、「ショップ巡りをしたい~」、というのであれば、九龍サイドにするのか、香港島サイドにするのかをまず決めなければなりません。九龍サイドは、香港のチムサーチョイ(尖沙咀)近辺のホテルがおすすめです。

地下鉄駅にも近く、ブランドショップが並び、ブランドショップが出店しているペニンシュラホテルも徒歩圏内。ホテルが近ければ、買い物をして荷物をホテルに置きに行きたい、というときもラクですね。地図を見ながら、周辺のホテルを探しましょう。こだわらなければ、意外にも格安のホステル、ゲストハウスなどもあります。

9.おすすめ立地は、ずばりこの6カ所です

チムサーチョイ近辺

ショップが多く、地下鉄の駅にも近いからです。

モンコック(旺角)周辺

地元香港人のためのお店が多い繁華街です。チムサーチョイからネイザンロード沿いのお店を眺めながら、歩いて行くのも楽しいですよ。地下鉄の一駅分くらい歩くのはダイエットにいいかも、ですね。

香港島サイド

ビジネス街のイメージが強いエリアです。シェンワン(上環)、チュンワン(中環)やアドミラルティ(金鐘、発音はガムジョン)、は、新しいお店、伝統的なお店が混在するエリアです。

香港島サイドのノースポイント(北角)

一帯は下町で、おいしくて、お手頃価格というレストランが数多く建ち並びます。このエリアには市場もあり、この市場のなかを通り抜けるトラム(路面電車)が走っています。トラムに乗って、チュンワンまで行き、そこからスターフェリーで、九龍側に行く、というのがおすすめコースです。

香港島南部

香港のなかでも穴場といえるエリアです。香港島から九龍側、あるいはその逆を眺める夜景が楽しめる2泊3日のホテル料金は、香港島南部、西部、ノースポイントのホテルに比べると約2倍。つまり、香港島南部のホテルなら、そうしたオーシャンビューを売りにしたホテルよりも安く泊まれるというわけです。

離島

ここにも香港の穴場といえるホテルが。たとえばラマ島のホテルは格安で、香港都市部の喧騒からは考えられないほどの静寂が。昼はハイキング、夜はここにある海鮮料理レストランへがおすすめ。香港島などのレストランに比べるとかなりお得に、新鮮な海鮮料理が楽しめます。

おすすめのホテルは、パックツアーの場合には、選べないことが多いようです。ツアー料金によってホテルランクが異なります。安いツアーは、その価格に見合ったホテルになってしまい、自分で選ぶことはほとんどできません。おすすめのホテルに泊まるには、予約サイトなどを使って自分で予約してくださいね。

10.香港のホテルの安い時期は?

香港のホテルの安い時期は、香港での滞在が不快な時期。つまり、5月の連休後から8月いっぱいまでの雨季、と同時に台風のシーズンです。この時期は比較的安いのですが、問題は気候。雨季なので急に豪雨になったり、台風で外出禁止になったり。あなたの運がよければ、雨とも台風とも無縁の香港が味わえるかもしれません。

雨季や台風シーズンを避けたい場合には、1月下旬から3月上旬までが比較的に安い時期。気候も日本の秋口のような天候で晴れた日が多いので、おすすめですよ。

11.まとめ

いかがでしたか。
香港のホテルでのチップ事情。その相場もだいたいおわかりいただけたのでは? おすすめの立地にあるホテルも、予約サイトを使えば自分で予約できますから、ぜひチャレンジしてみてください。

そして、ホテルの安い時期は、雨季をはずせば、かえって気候が安定した過ごしやすい時期である1月下旬から3月上旬。あなたの旅のスタイルに合わせて、旅をカスタマイズしてみてくださいね。

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