子どもの歯のトラブルとして癒合歯って聞いたことはありますか?

初めての歯科検診で癒合歯を指摘され、心配になるパパママさんもいるのではないでしょうか?

「癒合歯になるのは遺伝なの?」、「癒合歯があると、永久歯に生え変わりの時に影響する?」などと心配になる方もいるかもしれません。

今回は、癒合歯は遺伝するのか、永久歯に生え変わりの時にどうなるのか、紹介していきます。

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癒合歯は遺伝するのか

癒合歯とは、隣り合う歯と歯がくっついて1本の歯のようになったものです。

永久歯よりも乳歯によく見られます。

乳歯での発現率は、約4%です。

初めての歯科検診で、癒合歯が見つかる場合もあります。

癒合歯の原因は、まだはっきりと分かっていないそうです。

癒合歯になるのが、遺伝と関係あるのかは不明です。

赤ちゃんが、母親のお腹の中にいる時に、何らかの原因で癒合歯になると言われています。

妊娠6週頃に歯が作られますが、その段階でくっつくという説が有力です。

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永久歯に生え変わりの時にどうなるのか?

癒合歯があると、約45%の確率で、癒合歯の後から生えてくる永久歯が存在しないそうです。

通常、乳歯の前歯の歯根は1本です。

前歯が2本なら2本の歯根があります。

癒合歯は、隣同士の歯がくっついているため、歯根は1本です。

乳歯が存在することにより永久歯ができるため、永久歯の歯根も1本しかできません。

そのため、乳歯に癒合歯があると、1個しか永久歯ができないようです。

その結果、全ての歯が永久歯に生え変わった時に、歯の数が正常でなくなり、歯並びや噛み合わせに影響が出ることがあります。

通常、永久歯が生えてくる時に乳歯の歯根は吸収され、乳歯が頭の部分だけになり、グラグラ揺れて自然に抜けます。

しかし、癒合歯は歯根の吸収が上手くされずに、グラグラ揺れずに自然に抜けないことがあります。

また癒合歯は、歯の境目が溝になり、虫歯になりやすいです。

癒合歯が虫歯になるリスクを下げるために、溝にシーラントと呼ばれるプラスチックをコーティングすることもできます。

虫歯が悪化し、神経の処置が必要になった場合は、正常な歯よりも複雑なため治療が困難になります。

定期的なフッ素塗布と歯磨きのケアは、しっかり行うようにして下さいね。

永久歯への生え変わりが開始する時期は、一般的に5~6歳です。

その頃にレントゲンを撮って、永久歯の有無を確認するとよいでしょう。

そして、歯の数による噛み合わせや歯並びのリスクを考慮して、経過観察していくことが必要です。

癒合歯がある場合は、早めにかかりつけの歯科を決めておくといいと思います。

必要があれば、矯正治療なども歯科医師と相談しながら視野に入れていきます。

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最後に

癒合歯は、乳歯の時に発見されることが多いです。

癒合歯があったからと言って、慌てることはありません。

しかし、癒合歯があると、正常な歯よりも虫歯になりやすかったり、永久への生え変わりがスムーズに行えない場合があります。

そのため、早めにかかりつけの歯科を作り、定期的に検診してもらうことが大切です。

そして何より、ご家庭で歯磨きをしっかり行い、虫歯予防をしながら癒合歯に異常がないかを日常的に観察することも大事です。